血液検査 Na

●血清ナトリウム(Na) 基準値:135~145mEq/L Naは、細胞外液中の陽イオンの約90%を占め、酸塩基平衡、血漿浸透圧の維持をつかさどっている。主として副腎皮質ホルモンによって調節されている。 高値の原因 利尿薬、浸透圧利尿、尿崩症 脱水症、ナトリウム過剰、クッシング症候群、原発性アルドステロン症など 低値の原因 ナトリウム欠乏症(下痢、嘔吐、ネフローゼ症候群、アジソン病) 消化管出血…

血液検査 糖質関連物質

①GLU(血糖) BS:blood sugar、GLU:glucose 基準値:70~110mg/dl 血糖値とは、血中に存在する糖質のことで、通常血液中にはブドウ糖が主成分を占め、ごくわずかにフルクトース、ガラクトースなどが含まれている 高値の原因 糖尿病、甲状腺機能亢進症、クッシング症候群、グルカゴノーマ、慢性肝炎、肝硬変 低値の原因 甲状腺機能低下症、インスリノーマ ②HbA1c 糖化ヘモ…

血液検査 肝臓・細胞障害関連

①AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)、 ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)  肝臓逸脱酵素。 ・ASTは心筋、肝臓、脳で高濃度で、次いで骨格筋、腎臓に多く含まれる。 ・ALTは肝細胞内にに含まれ細胞破壊がみられれば上昇する。 ASTは肝疾患以外でも上昇するが、ALTは心筋梗塞などの筋肉疾患では上昇はしない。 そのためAST/ALT比で疾患を鑑別することができる、 AST/A…

血液検査 腎疾患関連

①血清尿素窒素 BUN 腎機能の指標 基準値:8~20mg/dl BUN100以上では尿毒症の可能性が高い。 アミノ酸の分解産物であるアンモニアは肝臓で代謝されて尿素生成。 血中に放出された尿素は腎糸球体で濾過され一部尿細管で再吸収されて尿中に排出される。 BUNは血液中の尿素に含まれる窒素量を測定しています。 腎前性の因子に大きく影響される。 高値の原因 腎疾患(eGFRが正常の50%まで低下…

胃薬 防御因子増強薬

防御因子増強薬 1)セルベックス(テプレノン) 粘膜産生・分泌促進薬 用法用量 細粒1.5gor3カプセルを1日3回に分けて食後に経口投与する。 空腹時に服用は吸収が悪くなる H2ブロッカーと併用で上乗せ効果あり 2)ムコスタ(レバミピド) 粘膜産生・分泌促進薬、PG産生促進 用法・用量 1回100mg1錠を1日3回,朝,夕及び就寝前に経口投与する。 NSAIDsはPG合成阻害あるが、ムコスタは…

胃薬 P-CAB

カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(ボノプラザン) Potassium-Competitive Acid Blocker:P-CAB(ピーキャブ)と呼ばれます。 PPIの改良型。ピロリ菌除去率も高い。 しかしジェネリック薬も無く、薬価が高い。 ピロリ菌検査前は2週間の休薬が必要 保険適用上日数制限はPPI同様。 タケプロンよりも即効性・持続性が期待できる。苦味が強い。 用法容量 1回20mg…

胃薬 Histamine H2-receptor antagonist

H2RA(ヒスタミンH2受容体拮抗薬) 保険適用制限なし。1日2回の服用。 ※高齢者に対する長期使用は認知機能低下のリスクがある。 胃の壁細胞に存在し胃酸分泌を促進するヒスタミンH2受容体を競合的に拮抗する. 効果の発現が速いものの、効果の減弱は早い。 副作用 ヒスタミンH2受容体は心筋等にも存在するため、不整脈等の心臓の異常を起こすことがある。特に心臓病の患者が摂取することは禁忌とされる。 骨…

胃薬 PPI Proton pump inhibitor

PPI プロトンポンプ阻害薬(胃酸分泌抑制薬) 保険適用上日数制限がある。(胃潰瘍で8週間、十二指腸潰瘍で6週間) またピロリ菌検査に影響がでやすすく検査の2~4週間前に休薬が必要。 投与後3日後くらいに最大効果で発現が遅い。女性化乳房などの副作用あり。 消化性潰瘍の第一選択薬。作用時間が24時間のため1日1回の服用で良く、強力。 食事15分前に内服するのが効果が高まる。 ※PPI使用時のClo…

化学療法 XELOX療法

XELOX[ゼロックス] カペシタビン+オキサリプラチン療法 適応 進行・再発大腸癌、胃がん 21日(3週)1クール 術後補助化学療法の場合は8コース 催吐性中等度 スケジュール 2時間30分 ●グラニセトロン(カイトリル) 1mg/30分  5-HT3受容体拮抗型制吐剤 用法・用量 本剤を静注する場合は、緩徐に投与すること。 抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状 40μg/kgを1日1回静注又は点…

化学療法 FOLFIRINOX療法

FOLFIRINOX[フォルフィリノックス] (レボホリナート+フルオウラシル+イリノテカン+オキサリプラチン) 適応 進行・再発膵癌 14日(2週)毎  催吐性リスク高度  スケジュール 4時間50分+5-FU ●アプレピタント(イメンド) 選択的NK1受容体拮抗剤 1日目:125mg 2・3日目:80mg 抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状に用いる 1日目は抗悪性腫瘍剤の投与1時間~1時間30…