血液検査 赤血球恒数

RBC、Ht、Hb この3つの値の関係で、貧血の種類を鑑別できる。
この関係を表すのが赤血球恒数(MCV、MCH、MCHC)である。


MCV:平均赤血球容積
赤血球の大きさの平均値。
基準値内であれば正球性、低ければ小球性、高ければ大球性と表現される。
貧血の鑑別には最も重要
基準値:83~100fl


MCH:平均赤血球Hb量
1つの赤血球に含まれるHbの平均値。
基準値:28.0~36.0pg
臨床的意義はあまりない


MCHC:平均赤血球Hb濃度
ヘモグロビンの濃度を示す。
基準値より高い場合は、高色素性と表現され、生後1〜4週間の場合や、球状赤血球症が知られている。
基準値:32.0~36.0g/dl


MCVが正常範囲での貧血 83~100
正球数正色素性貧血
原因:溶血性貧血、再生不良性貧血、赤芽球ろう、腎性貧血、急性出血、


MCVが低値での貧血 83以下
小球性低色素性貧血
原因:鉄欠乏性貧血、慢性炎症疾患、サラセミア、鉄芽球性貧血、無トランスフェリン血症


MCHが高値での貧血 100以上
大球性正色素性貧血
原因:悪性貧血、葉酸欠乏性貧血、肝疾患