化学療法 GEM+nab-PTX療法

GEM+nab-PTX[ジェム・ナブ・パク]
(ゲムシタビン+アルブミン懸濁型パクリタキセル)療法
適応 膵癌の標準的療法 週1回の点滴を3週連続施行,4週目は休薬 28日4週


催吐性中等度 脱毛リスク50%


スケジュール 1時間30分
●グラニセトロン(カイトリル) 1mg/30分  5-HT3受容体拮抗型制吐剤

用法・用量 本剤を静注する場合は、緩徐に投与すること。
抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状
40μg/kgを1日1回静注又は点滴静注する。症状が改善されない場合には40μg/kgを1回追加投与できる。


放射線照射に伴う消化器症状
放射線照射前1回40μg/kgを点滴静注する。ただし、1日2回投与までとする。


●デキサメタゾン(デカドロン) 9.9mg

効果
抗悪性腫瘍剤(シスプラチンなど)投与に伴う消化器症状(悪心・嘔吐


●アルブミン懸濁型パクリタキセル(アブラキサン) 125mg/m2 30分 壊死性抗癌剤

用法容量
過敏症の原因であったポリオキシエチレンヒマシ油及び無水エタノールの添加物を使用していないパクリタキセル注射剤のため前投薬不要。


本剤は添加物としてヒト血液由来成分を含有しているため、感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、ヒト血漿を原料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないこと


調製時
必ず生理食塩液を使用すること。
本剤は細胞毒性を有するため、調製時には手袋を着用することが望ましい。皮膚に本剤又は懸濁液が付着した場合は、直ちに多量の流水及び石けんでよく洗い流すこと。


投与時
静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結・壊死を起こすことがある。また、以前に同反応を発現した注射部位とは異なる部位にパクリタキセルを再投与した場合、以前の注射部位に同反応を再発するといった、いわゆる「Recall現象」が認められたとの報告がある。
本剤投与時には、インラインフィルターは使用しないこと。


副作用
・重篤な過敏症状(呼吸困難、胸痛、低血圧、頻脈、徐脈、潮紅、血管浮腫、発汗等
投与中は頻回なVSチェック、モニタ管理。
・脱毛(髪の毛、眉毛、鼻毛)
ウィッグの購入、
・末梢神経障害
手袋と靴下をつけた位置にでやすい。治療法無し。早期発見・減量、休薬することで重症化を予防できる。手指運動や保温などの対策。
・浮腫、尿量減少
・関節痛、筋肉痛 高頻度でみられる
・黄斑浮腫による視力低下、歪み、欠落



●ゲムシタビン(ジュムザール) 1000mg/m2/30分 GEM 炎症性抗癌剤 代謝拮抗薬

禁忌
高度な骨髄抑制のある患者
胸部単純X線写真で明らかで、かつ臨床症状のある間質性肺炎又は肺線維症のある患者
胸部への放射線療法を施行している患者


用法容量
必ず30分で投与。60分以上かけて投与した場合骨髄抑制や肝機能障害が増強する


副作用
・高度骨髄抑制(40~75%)
WBC1k~2k、好中球500~1000(中等度減少CTCAEGread3)以下は易感染状態。加熱食・マスクが必要。PLT減少にも注意。
・血管痛
ph2 浸透圧比2のため生じやすい 保温にて予防・緩和できる 必要時応じて溶液の希釈量を増やす。穿刺部は毎回変更する
・間質性肺炎(1%) 
初期の感冒症状に注意
・皮疹 
胸腹部、体幹、大腿部 様子観察なことが多いが場合によっては抗ヒスタミン薬を投与