栄養学 投与量
●エネルギー 投与量 25~30kcal / kg
例:50kgなら 1250 kcal~1500 kcal/日
少ないと栄養障害 多いと栄養過剰(over feeding)
慢性的栄養障害の患者に急なTPNを開始するとrefeeding syndromeの危険性有り
●水分量 投与量 30~40mL/kg/日 or 1mL×kcal/日
例:50kgなら1500~2000mL
栄養剤はおおよそ1kcal/mLの濃度 水分量は85%のため注意
体温1度上昇で不感蒸泄は15%増加する
※不感蒸泄=体重✖️15ml
●タンパク質 投与量 0.8~1.0g/kg/日
腎不全:0.6~0.8g 血液透析:1.0~1.2g 腹膜透析:1.1~1.3g (透析膜での喪失あり)
慢性肝炎:1.2g 肝硬変1.0~1.3g 肝性脳症0.5g/kgでBCAA併用
●脂質 投与量 総エネルギーの20~40%
1gあたり9kcalと高エネルギー 1日1.0g/kg 以上の投与は禁止
静脈投与の場合 イントラリポス 100ml 20% なら脂質は20g含有
0.1g/kg/時 以下の速度で投与
例:50kg 1500kcal の場合 33~66gの脂質を投与
●糖質 投与量 総エネルギーの50~60%
グルコース 5mg/kg/分以下、侵襲時は4mg/kg/分以下で投与
●脂溶性ビタミン 蓄積するため過剰症となりやすい
ビタミンA 男性 550~800μgREA/日 女性 450~700μgREA/日
耐容上限2700μgREA
ビタミンD 5.5μg/日 耐容100μg
ビタミンE 6.5mg/日 耐容650mg
ビタミンK 150μg/日
●水溶性ビタミン 体内貯蔵量が少ないため欠乏症となりやすい
ビタミンB1 1.0mg/日前後
欠乏症の場合は3.0mg/日以上を投与しウェルニッケ脳症、乳酸アシドーシスを予防
脚気ニューパチー
ビタミンB2 1.0~1.3mg/日 欠乏症 口唇炎、口角炎、舌炎
ナイアシン 8~13mgNE/日
ビタミンB6 1.0~1.4mg/日
ビタミンB12 2.0~2.4μg/日
葉酸 200~240μg
パントテン酸 5mg
ビオチン 50μg
ビタミンC 85~100mg
●多量ミネラル
Na 600mg~700mg
K 2500~3000mg
Ca 550~700mg 耐容上限2500mg
Mg 270~370mg
P 1000mg 耐容上限3000mg
●微量元素 生体内に1mg/kg以下のもの
経管栄養の場合12指腸を経由していないと欠乏しやすい
Fe 5.5~7.5mg 耐容上限40mg
欠乏すると貧血
Zn 6~10mg 耐容上限35mg
Cu 0.6~1.0mg 耐容上限10mg
消化液喪失の患者(クローン病、嘔吐、下痢、腸瘻)で欠乏する。胆汁から排泄されるため胆汁鬱滞の場合過剰症に注意
Mn3.5~4.0 mg 耐容上限11mg
ヨウ素 95~130μg 耐容上限3000 μg
セレン 20~30μg 耐容上限350μg
TPNの欠乏症、初期では下肢筋肉痛 その後不整脈、心筋症、爪床の色調変化、大球性貧血、仮性白皮症となる
クロム 10μg
モリブデン 20~25μg
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