泌尿器科手術:前立腺手術
○TUR-P
副作用:TUR反応 2%程度
膀胱鏡の手術では、術中は気腹圧によって毛細血管からの出血はみられず、術後気腹圧がなくなることで出血を起こすことがあります
術後2~3時間経過しても血尿が改善されない場合には、再出血の可能性があります。また出血が持続し血塊ができることで、カテーテルが閉塞し膀胱タンポナーデの状態となることも考えられます。血尿のスケールを用いて血尿の程度や血塊などの有無、恥骨上の圧痛や腹部の膨隆などを観察し、必要に応じて超音波膀胱画像診断装置で確認を行います。
牽引固定 大腿部にマジックでテープ幅のマーキングをし、テープ固定を実施します。また尿道カテーテルにも同様に、テープで固定された場所にマジックでマーキングを実施します。大腿部と尿道カテーテルのマーキングが同じ位置にあれば、しっかりと牽引ができていることになります。
術後1ヶ月は肉眼的血尿が続く
退院指導
・激しい運動や自転車、バイクなど会陰部の圧迫をさける
・飲水
・排尿時痛(尿路上皮再生には1~3ヶ月かかる)
○前立腺生検 (経直腸、経会陰)
肛門から針を挿入する経直腸生検と、
陰嚢と肛門の間の皮膚から針を挿入する経会陰生検の2種類です。
どちらの方法でも出血 感染症などの合併症が数%おこりうるので、安全のため経直腸生検は1泊2日、経会陰生検は2日3日で行っています。
経直腸式 (検査時間 20-30分)
検査の際には原則として麻酔を使用しません。肛門や、針を刺される部位の痛みが強い場合には仙骨麻酔をかけて行います。
側臥位で検査を行います。まず直腸診と経直腸超音波検査を行います。そして最針生検を行います。直腸の粘膜面から針を刺し、12ヶ所の組織を採取します。
経会陰式 (検査時間 30-40分)
検査の際には脊椎麻酔、または仙骨麻酔をかけて行います。
体位は截石位、まず直腸診と経直腸超音波検査を行います。そして最後に、針生検を行います。陰のうの付け根あたりより針を刺し、12ヶ所の組織を採取します。
検査後の注意点
検査後は、針を刺した部分を圧迫止血します。場合によっては消毒薬のついたガーゼを直接肛門の内に入れたり、尿道に管を入れる場合もあります。検査当日は、ベッド上安静になる。また感染予防のために抗生物質の投与を行います。
看護介入
・転倒転落予防(検査後ベッド上安静)
・疼痛管理
・感染予防
・出血観察
・排尿量/性状観察
・水分促し
○前立腺切除術 ダヴィンチ
解剖学で学んだと思いますが、尿道は前立腺の中を貫いています。前立腺を摘除する時は、どうしても中を通っている尿道の一部も一緒に取り除くことになってしまいます。すると膀胱から出ていた尿道は、前立腺があった部分で途切れてしまうことになります。そこで、元のように尿の通り道(尿道)を作るために膀胱と尿道をつなぎ合わせる必要があります。この手法を「再建」と言います
一方、尿道カテーテルは、膀胱尿道造影という検査を行って膀胱と尿道を繋いだ部分がしっかりとくっついているかどうかをみます。検査によって医師が大丈夫であると判断した場合は尿道カテーテルが抜去されますが、それは手術後大体7日前後とされています。
尿道カテーテルを抜去した直後は、ほとんどの人が尿漏れを起こします。術前にそのような説明をされてますから驚くことはないと思います。そうとは言え、しばらくの間は尿取りパッドなどを使用しなければならないため、精神的な面での負担があると思います。しかし、半年もすればほとんどの人の場合は、尿漏れも改善してきます
膀胱ー尿道吻合
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