下剤 その他

1)クロライドチャネルアクチベーター
小腸の水分分泌に関わるクロライドチャネルを活性化し、腸管内の腸液の分泌を増やし便の水分含有量を増やすという新しい機序の下剤です。小腸で作用するため下痢になりにくいという特徴がある。妊婦には禁忌
●ルビプロストン(アミティーザ)

用法容量
通常1回24μgを1日2回,朝食後及び夕食後に経口投与する.
中等度又は重度の肝機能障害、腎障害のある患者では,1回24μgを1日1回から開始するなど,慎重に投与すること
空腹時に内服すると吐き気がでやすいため、食後に服用する。


2)炭酸水素ナトリウム・無水リン酸二水素ナトリウム
●新レシカルボン坐剤

用法・用量
通常1〜2個を出来るだけ肛門内深く挿入する。重症の場合には1日2〜3個を数日間続けて挿入する。
使用後15〜30分で排便を認める。使用後、30分経っても効果がない場合はもう1個使用。ただし、3個目の使用は6時間程度間隔をあける。


保管上の注意
冷所保管


薬効薬理
本剤は腸内で炭酸ガスを発生し,蠕動運動を亢進することにより排便を促進する。


3)グリセリン浣腸

禁忌
腸管内出血、腹腔内炎症のある患者、腸管に穿孔又はそのおそれのある患者
全身衰弱の強い患者
下部消化管術直後の患者
吐気、嘔吐、又は激しい腹痛等、急性腹症が疑われる患者


用法容量
通常1回30〜60mL、1日1〜3回直腸内に注入する。
挿入の目安 成人:6〜10cm、小児:3〜6cm、乳児:3〜4cm)
注入後、約2〜5分経過して、便意が強まってくるのを待って排便する。


薬効薬理
グリセリンは直腸内への注入によって腸管壁の水分を吸収することに伴う刺激作用により腸管の蠕動を亢進させ、また、浸透作用により糞便を軟化、膨張化させることにより糞便を排泄させると考えられている。


4)経口末梢性μオピオイド受容体拮抗薬
●ナルデメジントシル酸塩(スインプロイク)

適応
オピオイド誘発性便秘症 opioid-induced constipation(OIC)


用法用量
通常,成人にはナルデメジンとして1回0.2mgを1日1回経口投与する。


スインプロイクは消化管のオピオイド受容体に結合しオピオイド鎮痛薬に拮抗することによりOICを改善する。