検体検査 FDP、Dダイマー

①FDP フィブリン・フィブリノゲン分解産物
FDP:5μg以下
肝実質細胞で産生される血液凝固第Ⅰ因子。
第Ⅱ因子のトロンビンにより活性化する。
FDPはフィブリノゲンとフィブリンの分解産物の総称
生体内半減期は3~4日。


②Dダイマー
基準値:10μg/mL以下
安定化フィブリンの分解産物。
FDPは一次線溶でも二次線溶でも増加するため両者を区別できないが、Dダイマーは二次線溶のみで増加するため、血栓の指標となる。
FDPの一部の一部がDダイマーということになる。


FDP、Dダイマーが高値の原因
肺塞栓症、DIC、深部静脈血栓症、血栓性血小板減少性紫斑病、大量の胸水、腹水、血腫吸収、悪性腫瘍、肝硬変症、大動脈瘤、手術後、妊娠中、血液凝固亢進状態、加齢など


memo.
感度が高く(80~95%)、特異度の低い(40~68%)検査のため、DVTやPEと診断されたも中で、Dダイマー・FDPが陽性を占める割合は多い。
逆にDダイマー、FDPが陽性であるだけでは診断はでいない。
常に体内では凝固線溶が連続的に継続しているためDダイマー、FDPは0にならない。