カプノメーター ETCO2

カプノメーターは呼気終末のガスに含まれる二酸化炭素分圧(ETCO2)を連続的に測定でき、換気の指標となる。


通常35〜45mmhg程度で、それ以上ならば二酸化炭素の排出が障害されているor人工呼吸器の設定があっていない可能性がある。
それ以下ならば過換気、回路のトラブルなどが考えられる。



ETco2とPaCo2はほぼ同じ(Paco2のほうが少し高い)なのが通常であるが、呼吸不全の種類によって数値が解離することがある。


・肺胞低換気
肺胞低換気で換気量が減ると二酸化炭素が排出されないため、血中のCO2が増え、呼気中のCO2も増えます。
肺胞低換気では呼気と血中の二酸化炭素は増え(ETCO2↑PaCO2↑)、呼気と血中で差は生じません。(ETCO2=PaCO2)


・拡散障害
拡散障害では呼気と血中の二酸化炭素は増えず、呼気と血中で差は生じません。(ETCO2=PaCO2)


シャント
シャントは換気がなく肺血流が存在する肺胞領域です。換気のある領域では正常にガス交換が行われるため、呼気のCO2は正常ですが 、ガス交換が行われた肺血流とガス交換が行われていない肺血流が混じるため血中のCO2が増えます。


シャントでは血中で二酸化炭素が増え(PaCO2↑)、呼気と血中で差が生じます。(ETCO2<PaCO2)


死腔
死腔は肺血流がなく換気された肺胞が存在する領域です。肺血流のある領域では正常にガス交換が行われるため、呼気と血中のCO2は正常ですが、ガス交換が行われた肺胞とガス交換が行われていない肺胞の呼気が混じるため呼気のCO2が減ります。


死腔では呼気で二酸化炭素が下がり(ETCO2↓)、呼気と血中で差が生じます。(ETCO2<PaCO2)