筋弛緩薬エスラックスと拮抗薬
非脱分極性麻薬用筋弛緩剤
用法及び用量
挿管用量:0.6mg/kgを静脈内投与し、術中必要0.1〜0.2mg/kgを追加投与する。
持続注入:7μg/kg/分の投与速度で持続注入開始。上限は0.9mg/kgまでとする。
未使用分は冷所管理
看護ポイント
・バッキングも消失するため、体位変換前の経口・カフ上吸引
・鞭打ち状態になるため首や関節・体位に注意
・筋弛緩による低体温に注意 。37度ぐらいが良い
・抑制帯やバイドブロックは外す
・BISで管理する
モニター画面
EEG▶︎脳波
SQI 過去1分間の信号の質 0~100.50以下でBIS表示されない
SR ▶︎サブプレッション率 過去1分間に平坦脳波(0.5秒以上)が混じった割合
SRは0が適切。数値が上昇している場合は鎮静を浅める。
SEF▶︎スペクトラルエッジ周波数
脳波の種類 鎮静浅いと30Hz
鎮静深いと10~15Hz
EMG 筋電図 筋電図は30~300Hz
筋弛緩剤投与されていれば基本大丈夫。
エスラックス静注25mg/2.5mL
エスラックス静注50mg/5.0mL
注意
・作用持続時間は用量に依存して長くなる
・肝臓、胆道疾患の患者:本剤の排泄が遅れるため作用が遷延することがある。
・気管支喘息の患者:喘息発作、気管支痙攣を起こすおそれがある
・腎疾患の患者:本剤の排泄が遅れるため作用が遷延することがある
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー、遷延性呼吸抑制 、横紋筋融解症 、気管支痙攣
●人工呼吸器患者に対する筋弛緩薬の適応
筋弛緩薬は横紋筋に作用し、呼吸筋を弛緩させる。
当然、四肢や顔面の筋肉の運動も停止させる。
また、筋弛緩薬には意識レベルを低下させるような鎮静効果はない。
そのため、鎮静薬と鎮痛薬の併用は必須である。
副作用
種々の弊害(褥瘡、深 部静脈血栓症、喀痰ドレナージ不良による無気肺など
筋弛緩薬による深度はBISを指標にする 40〜60を目標にする
●筋弛緩回復剤ブリディオン
ブリディオン静注200mg、500mg
作用発現時間は 55秒
適応:ロクロニウム臭化物又はベクロニウム臭化物による筋弛緩状態からの回復
用法及び用量
浅い筋弛緩状態(筋弛緩モニターにおいて四連(TOF)刺激による2回目の収縮反応(T2)の再出現を確認した後)では1回2mg/kgを、
深い筋弛緩状態(筋弛緩モニターにおいてポスト・テタニック・カウント(PTC)刺激による1〜2回の単収縮反応(1-2PTC)の出現を確認した後)では1回4mg/kgを静脈内投与する。
また、ロクロニウム臭化物の挿管用量投与直後に緊急に筋弛緩状態からの回復を必要とする場合、通常、成人にはスガマデクスとして、ロクロニウム臭化物投与3分後を目安に1回16mg/kgを静脈内投与する。
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