マクロライド系

時間依存性静菌性抗菌薬
ターゲットは非帝型細菌。グラム陽性菌もカバーしている。
マイコプラズマ、クラミジア、リケッチア、レジオネラ等
※マイクライド耐性の非定型細菌もでてきた。代替薬としてはテトラサイクリン系やキノロン系がある
●クラリスロマイシン(クラリス)CAM

抗菌スペクトラム  
・マイコプラズマ、クラミドフィラ、レジオネラ  
・百日咳、 M. catarrhalis 、 H. influenzae  
・ H. pylori (除菌療法の併用薬の一つ)  
・ M. avium 、 M. intracellulare や、他の非結核性性抗酸菌  
・ C. jejuni
主な適応  
・非定型肺炎  
・ピロリ除菌療法の併用薬の一つ  
・非結核性抗酸菌症


投与方法
400~500mg 1日2回。50kg以上で適応  
ピロリ除菌療法では、200mg 1日2回と400mg 1日2回は同等  
50kg未満の患者では15mg/kg/day 分2


禁忌
・ピモジド、エルゴタミン含有製剤、スボレキサント、ロミタピドメシル酸塩、タダラフィル(アドシルカ)、チカグレロル、イブルチニブ、アスナプレビル、イバブラジン塩酸塩、ベネトクラクス(用量漸増期)を投与中の患者
・肝臓又は腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)


●アジスロマイシン(ジスロマック)AZM 

血中半減期が長く、3日間の内服で1週間効果が持続する。


主な抗菌スペクトラム  
・マイコプラズマ、クラミドフィラ、レジオネラ  
・百日咳、 M. catarrhalis 、 H. influenzae  
・クラミジア  
・カンピロバクター、サルモネラ、赤痢


主な適応  
・非定型肺炎  
・百日咳  
・カンピロバクターまたはサルモネラ腸炎で、中等症~重症の場合  
・クラミジア感染症


投与方法 
非定型肺炎、細菌性腸炎(非菌血症)500mg 1日1回 3日間  
クラミジア(性感染症)1000mg 1回
腎障害時の投与量  調整不要


注意点
・使用にて心血管イベントでの死亡率が増加するという報告もあり、濫用は避ける


●その他
エリスロマイシンEM