血管拡張薬:ニコランジル

硝酸薬同様にNOの放出によって冠動脈を拡張する。
NTGに比べて血圧しくい、耐性ができにくいなどのメリットがある。
静注は体重が関係ないためγ単位ではない。
血圧が低い場合の不安定な急性冠症候群で用いられる。
ATP感受性Kチャネル開口作用があり、これは臓器保護に働く作用があるためAMI後の心保護、腎障害回避にも用いられる。


●シグマート

注:2mg、12mg、48mg
錠:5mg


禁忌
重篤な肝・腎機能障害のある患者
重篤な脳機能障害のある患者
重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者
右室梗塞のある患者
脱水症状のある患者
神経循環無力症のある患者
閉塞隅角緑内障のある患者


効能効果
不安定狭心症


急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)


用法用量(注)
不安定狭心症
溶解して0.01〜0.03%溶液とする。ニコランジルとして1時間あたり2mgの点滴静注から投与を開始する。最高用量は1時間あたり6mgまでとする。
急性心不全
溶解して、0.04〜0.25%溶液とする。ニコランジルとして0.2mg/kgを5分間程度かけて静脈内投与し、引き続き1時間あたり0.2mg/kgで持続静脈内投与を開始する。投与量は血圧の推移や患者の病態に応じて、1時間あたり0.05〜0.2mg/kgの範囲で調整する。


用法容量(錠)
1日量15mgを3回に分割経口投与する。