ABPC/SBT

アンピシリン/スルバクタム(ユナシン) ABPC/SBT


アンピシリンに、βラクタマーゼ阻害薬のスルバクタムを配合
オーグメンチンの点滴版。


主な抗菌スペクトラム
・レンサ球菌、MSSAなどのグラム陽性球菌
・肺炎球菌(アンピシリンで同等の効果が期待できる)
・E. faecalis(同上)
・横隔膜の上と下の嫌気性菌(バクテロイデスを含み、C. difficile を除く)
・腸内細菌科のうち、P. mirabilis、一部の大腸菌
・モラキセラ、インフルエンザ桿菌(一部は低感受性)


主な適応
・誤嚥性肺炎
・膿胸、肺化膿症
・扁桃周囲膿瘍、咽後膿瘍など頭頸部感染症
・(ヒト、イヌ、ネコなど)咬傷による皮膚軟部組織感染
・医療曝露のない患者の虫垂炎、憩室炎


投与方法
3g 6時間毎。40kg以上で適応
40kg未満の患者では75mg/kg 6時間毎
緩徐に投与


主な注意点
・MSSAにはセファゾリンと比べると効果が劣るので、重症感染症では用いない。
・クレブシエラには無効のことが多い。大腸菌も非ESBLで1/3程度が耐性である。
・EBウイルス感染症や、アロプリノール投与時には発疹が出現することがある。
・併用注意 アロプリノール、抗凝血薬、経口避妊約、メトトレキサート、プロベネシド
・配合変化としてアンピシリンとアミノグリコシド系抗生物質製剤(ジベカシン硫酸塩、アルベカシン硫酸塩等)併用に際しては投与部位を変える及び1時間以上投与間隔をあけるなど投与方法に注意すること。