降圧剤:カルシウム拮抗薬 ①ジヒドロピリジン系

  1. カルシウム拮抗薬 CCB:calcium channel blocker
  2. アンジオテンシン変換酵素阻害薬 ACEI:angiotensin converting enzyme inhibitor
  3. アンジオテンシン受容体拮抗薬 ARB:angiotensin II receptor blocker
  4. 利尿薬
  5. β遮断薬
  6. αβ遮断薬



1.カルシウム拮抗薬 CCB:calcium channel blocker
・血管はCa+イオンの流入により血管平滑筋が収縮し、血圧が上昇する。
・CCBは血管平滑筋細胞のCa2+チャネルに作用し、Ca+イオンが細胞内に入るのを阻害する。
・血管が収縮しない(末梢血管拡張)ため降圧作用が生じる。
・CCBは①ジヒドロピリジン系と②非ジヒロドピリジンにわけられる。


ジヒロドピリジン系
特徴

  • 血管選択性がある
  • 高血圧治療の第一選択薬
  • 血中の糖、脂質、電解質に影響がなく、高齢者に使いやすい
  • 冠攣縮性狭心症に有用(ニフェジピン)
  • 薬剤相互作用が多い


代表薬

  • ニフェジピン:アダラート、セパミット
  • アムロジピン:ノルバスク、アムロジン
  • 二カルジピン:ペルジピン


副作用

  • 血管拡張に伴う副作用(動機、頭痛、ほてり感、末梢浮腫、歯肉増生)
  • 便秘
  • 低血圧、頻脈
  • 末梢浮腫

禁忌

  • 急性心不全における高度な大動脈弁狭窄(AS)・僧帽弁狭窄(MS)
  • 心不全(HF)

静脈注射薬
ニカルジピン
持続静注の場合は0.5〜6 μg/kg/分で投与する。
主だった副作用としては静脈炎があげられる。100倍希釈が進められているが、臨床では原液のまま投与されていることが多い。
中心静脈からの原液投与は問題なし。
また頭蓋内圧亢進(脳卒中・脳出血急性期)の場合、末梢血管拡張作用により頭蓋内圧(ICP)を高める可能性があると添付文章に記載があるが、影響がないとの論文もある。