12誘導心電図 QT延長と短絡

  • QT間隔の変動は不整脈を意味する
  • QT延長は致死的不整脈(トルサ・ド・ポァン)の原因となりうる
  • 正常は 0.36秒以上、0.44秒未満。

  • QT時間は徐脈になると長くなり、頻脈だと短くなるため、RRで補正したQTcという指標を用いる。
  • QTc=QT(秒)/√RR(秒)を用いて表す。
  • 心電図の横軸1マス(1mm)=0.04秒である。
  • QT=0.04秒× QT間のコマ数 ÷ 0.04秒× RR間隔のコマ数 となる。


  • 正常は 0.36秒以上、0.44秒未満。
  • 0.44〜0.46秒は境界域。0.46秒以上で明らかなQT延長
  • QT延長を認める患者で、失神がある場合Torsades de Pointesが考えられる。
  • ただしQTcが延長しているからといって必ず発作がおこるものではない。
  • 薬剤的原因:抗不整脈薬、抗精神病薬、三環系抗うつ薬、マイシン系抗生剤、抗真菌薬、抗アレルギー薬など
  • 電解質原因:低カリウム、低マグネシウム、低カルシウム血症


Torsades de Pointes

  • 多形性VTのひとつで、QT延長に伴う場合はトルサードドドポアントと診断される
  • ねじれるように一拍ごとにQRSの形を変えるのが特徴的
  • 多くは自然停止するが、10%程度でVFに移行するとされている
  • 持続する場合はACLSにのっとった除細動及び、原疾患(薬物、電解質)の治療が必要。

       


  • QTc=0.35s以下
  • 原因は高カリウム、高カルシウム、アシドーシス、心筋虚血、カテコラミン、ジキタリスなど