点眼について

↑ 500円くらい


○点眼の順番
・水溶性点眼薬、懸濁性点眼薬、油脂性点眼薬の順に点眼する。
・点眼、点入を続けて行う場合には、先に点眼を行う。
・しみる点眼は最後にする(涙液の産生が増し洗い流されてしまうため)。
・持続性点眼液は、角膜表面にゲルによる薄い膜を形成するため最後に点眼する。
・効果を期待する点眼は最後に行う


○点眼の注意点
・懸濁性、粘性、油脂性の点眼薬は使用する前によく振とうする。
・ゲル化剤が使われている点眼薬は使用直前に冷所から出す。そのほかの点眼薬は室温に戻しておく。
→ゲル化剤が使われている点眼薬を室温に放置したり手で温めると、点眼前にゲル化してしまう。ゲル化した場合は再度冷やして液状にする。


・点眼薬の1滴量は30~50μlの範囲内であるのに対して、結膜嚢の最大保持能力は約30μlであるため、滴数を増やしても、眼内への薬物の移行量に変化はない。20μl以上の点眼液量では効果に差が認められていない


・点眼後は静かに眼を閉じ、目頭を1分間、軽く押さえる
→鼻涙管へ薬剤が流れ出ることを防ぎ、効果的に薬液を眼球に浸透させることができる。また、鼻粘膜・消化管への流入・吸収により全身性の作用が出現するのを予防する(図


―禁忌―
緑内障治療薬などのβ遮断点眼薬は、心血管系の副作用、気管支平滑筋収縮作用があるため、コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック (II、III度)、心原性ショックのある患者、喘息患者、重篤な慢性閉塞性肺疾患へは禁忌である。


散瞳薬などの抗コリン作動薬は、緑内障患者へ使用すると眼圧の急激な上昇によって失明の危険があるため禁忌である。


○術後の散瞳薬
術後に散瞳する理由は目の調節機能である虹彩を一時的に休ませることができるということ


※眼軟膏
眼軟膏の正しい点入方法
池袋サンシャイン通り眼科診療
1.手を清潔な状態にして下さい。
2.鏡を見ながら、下まぶたを軽く引っ張り、チューブを少し押して下まぶたの内側に
薬を適量(1cmくらい)つけます。
※チューブの先がまぶたやまつげ、眼球に触れないように注意して下さい。
3.目を閉じ、軟膏が溶けて全体に広がるまで少し時間をおきます。
※あふれた軟膏は、清潔なガーゼやティッシュでふき取って下さい。
4.可能ならば次の方法もよいでしょう
清潔な綿棒にチューブから軟膏を少し取り、下まぶたを押し下げて、下まぶたの中に入れる。
軟膏が溶けるまで、しばらく目を閉じて静かに待ちましょう。
使用後にはティッシュでチューブの先が不潔にならないように注意して、ふたをする。