利尿薬:アルドステロン受容体拮抗薬(カリウム保持性利尿薬)

アルドステロン受容体拮抗薬(カリウム保持性利尿薬)
アルドステロンはレニン・アンギオテンシン・アルドステロン系の最終産物。腎集合管でのNa再吸収を増やし体液量を増加させる働きがある。この作用をブロックしNa排泄を増やして利尿効果を得る。その際にKを血中内に取り込むためKは保持される。
利尿作用はあまり強くないがループ利尿薬やサイアザイド系利尿薬のカリウム低下作用を打ち消す目的で用いられるが、作用発現まで時間がかかってしまう。
副作用:女性化乳房、インポテンス、月経不順、性欲低下


●カンレノ酸カリウム(ソルダクトン)

注:100mg、200mg
禁忌
無尿又は急性腎不全の患者
高カリウム血症の患者
アジソン病の患者


効能効果
経口抗アルドステロン薬の服用困難な下記症状
原発性アルドステロン症、うっ血性心不全、肝性浮腫


用法用量
1回100〜200mgを1日1〜2回、10〜20mLに溶解してゆっくりと静脈内注射す(血管痛)
1日投与量として600mgをこえないこと。また、投与期間は原則として2週間をこえないこと。


●スピロノラクトン(アルダクトン)

錠:25mg,50mg


禁忌
無尿又は急性腎不全の患者
高カリウム血症の患者
アジソン病の患者


効能効果
高血圧症、心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫、特発性浮腫、悪性腫瘍に伴う浮腫及び腹水、栄養失調性浮腫
原発性アルドステロン症の診断及び症状の改善
ループ利尿薬の様に低カリウム血症によるアンモニア産生を増強しないため肝硬変による腹水治療には第1選択薬


用法用量
1日50〜100mgを分割経口投与する。


その他製剤
●エプレレノン(セララ)
女性化乳房、インポテンス、月経不順、性欲低下の副作用が少ない
●トリアムテレン(トリテレン)