ストーマアクセサリーの使い分け

●用手形成皮膚保護剤
1) 溶解タイプ


ブラバステックペースト:CMC, ペクチン, グァーガム
公式的には練状皮膚保護剤に分類。
親水性ポリマーのみなので水様便・消化酵素には弱い。
↑ストーマ周囲の皺補正に使う


ブラバ モルダブルリング:CMC, ゼラチン, ペクチン, HEC, PIB, EVA 
PIB,EVAの疎水性ポリマーをブレンドしている。ph緩衝作用あり。
↑柔らかくこねやすいが、溶解しやすい。巧緻障害がある場合に使用。


イーキンシール:CMC、PIB系
PIB含有も疎水力弱くすぐに溶解する。消化酵素活性抑制作用あり。
↑瘻孔からの排液による皮膚トラブル防止に用いる。


アダプト皮膚保護シール:CMC,ペクチン、PIB、脂肪族炭化水素混合物
PIB、脂肪族炭化水素混合物の疎水性ポリマーをブレンドしている。ph緩衝作用あり
↑オールマイティ?膨潤タイプとしても使える。


2) 膨潤タイプ
TREシール :カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、PIB、疎水性ファイバー
↑疎水性ながらも吸水性は一番良い。プロテクティブのように一枚貼りはできないが、プロテクティブと違いある程度の浸出液であれば糜爛の上にもくっつく。緩衝作用あり。

48mm外径のTREシールなら一枚貼り可能。


ブラバプロテクティブシール:カルボキシビニルポリマー、HEC、PIB、EVA、脂肪族炭化水素混合物
↑the・疎水性ポリマー。水分を分泌している糜爛の上などにはくっつきにくい。


セルケアソフトウエハー:CMC、ペクチン、PIB、EVA
↑アダプト皮膚保護シールと成分が違い。EVAor脂肪族炭化水素混合物程度の違い。


アダプト皮膚保護凸面リング:CMC、ペクチン、PIB、SIS
↑平面パウチを凸化したい時や瘻孔に使用。SIS含有で崩れない。


●練状皮膚保護剤(アルコール無)
ブラバペースト:CMC、炭水化物混合物、脂肪族炭化水素混合物
↑疎水性ポリマーで形が崩れにくい(?) 皺・くぼみに使う


コヘーシブペースト:CMC、PIB
↑瘻孔からの排液による皮膚トラブル防止に用いる。


プロケアー MFパテ:カヤラ、ペクチン、PIB
↑唯一カヤラガムによる静菌、緩衝作用。CMCなく水分吸収に劣る。



●粉状皮膚保護剤


アダプトストーマパウダー :CMC、ペクチン、ゼラチン
バリケアパウダー:CMC、ペクチン、ゼラチン
ペクチンにPh緩衝作用、静菌作用あり。
↑糜爛治癒、消化酵素ph緩衝用として用いる



ブラバ パウダー:CMC、グァーガム、キサンタンガム
→3成分とも同じような作用を示す。ph緩衝作用、静菌作用は乏しい。
↑水分吸収ゲル化粉として用いる。



プロケアーパウダー:カラヤガム、ペクチン、アルギン酸塩
→唯一のアルギン塩酸含有。出血時にはプロケアパウダー。

他社と違いカヤラガムによる静菌、緩衝作用。CMC含有していないため水分吸収が劣る。
↑ストーマ粘膜からの出血対応用として用いる。



●板状皮膚保護剤


ブラバウエハー:CMC、 SIS、ポリシクロベンタジエン、DOA
→板状皮膚保護剤にては薄いため伸縮性と柔軟性に優れている。
他板状皮膚保護剤と比べると少量の排泄液で膨潤溶解しまう。
↑現状あまり使い道がない。カヤラヘシッブの上位互換程度?


コンバテックバリケアウエハー:CMC系・CPB系
→ブラバウエハーに比べ硬い。そのため皮膚への追従性は乏しく皺の上に貼ってしまうと間違いなく便が潜る。浸出液吸収はブラバウエハーや別でテストしたディオアクティブCGF等より良い。表面はフィルムコーティングされている。
↑糜爛治癒目的でよく鱗貼りで⁺亜鉛化軟膏で用いられている。糜爛治癒一択。