血漿分画製剤

●アルブミナー

アルブミナー25%静注12.5g/50mL 高調アルブミン
血漿浸透圧を上昇させ血管外の水分を血管内に戻すように働く。肺水腫、腹水、浮腫の改善に用いられる。本剤50mLの輸注は約250mLの循環血漿量の増加に相当する。
25%製剤:1mL/分以下(60ml/h以下) 1時間かけて


アルブミナー5%静注12.5g/250mL  等張アルブミン 血漿と同程度の浸透圧
緊急出血時に迅速なショック回避に用いる。
5%製剤:5mL/分以下(300ml/h以下) 1時間かけて


用法用量
通常成人1回人血清アルブミンとして5〜12.5gを緩徐に静脈内注射又は点滴静脈内注射する。
用法用量に関連する使用上の注意
本剤の使用時には急激に循環血漿量が増加するので、輸注速度を調節するとともに、肺水腫、心不全などの発生に注意すること。


●献血グロブリン

効能効果
無又は低ガンマグロブリン血症
重症感染症における抗生物質との併用


効能効果に関連する使用上の注意
重症感染症において抗生物質との併用に用いる場合は、適切な抗菌化学療法によっても十分な効果の得られない重症感染症を対象とすること。


用法用量
本剤は、添付の日局注射用水で溶解して点滴静注するか、又は、徐々に直接静注する。
成人に対しては通常1回2,500mg(50mL)を使用する。


適用上の注意
投与時
一度溶解したものは1時間以内に使用を開始すること。
投与速度
約2〜3mL/分(120~180ml/h)で投与することが望ましい。
急速に注射すると血圧降下を起こす可能性がある
薬物動態
血中半減期のデータはないが文献によれば1〜9日とされている


●献血ノンスロン 500単位 溶解液10ml  1500単位 溶解液30ml

乾燥濃縮人アンチトロンビンⅢ製剤
本剤を添付の注射用水で溶解し、緩徐に静注もしくは点滴静注する
成人に対しては100単位/分 (2ml/分)で投与



適応
先天性アンチトロンビンIII欠乏に基づく血栓形成傾向
アンチトロンビンIII低下を伴うDIC
アンチトロンビンIII低下を伴う門脈血栓症


活性化された凝固因子とアンチトロンビンが結合して凝固亢進を阻害

血管内皮細胞に結合しプロスタサイクリン産生を増加させ抗炎症作用を発揮

DICでのアンチトロンビン消費により70パーセント以下の時に使用


リコモジュリン 遺伝子組み換えトロンボジュリん

血液凝固因子が活性化されてllaトロンビンが存在してる時に作用

リコモジュリンとトロンビンが結合し、トロンビンの作用を抑制

プロテインCを活性化してⅧ因子を分解し抗凝固作用をようす


2つとも線溶抑制型DICで使用

その他は線溶均衡方、線溶更新型がある


●フィブロガミンP

液凝固第XIII因子 240国際単位/1瓶  溶解液4mL


効能効果
血液凝固第XIII因子欠乏による出血傾向
血液凝固第XIII因子低下に伴う縫合不全及び瘻孔
シェーンライン・ヘノッホ紫斑病における下記症状の改善


血液凝固第XIII因子欠乏による出血傾向
1日量4〜20mLを緩徐に静脈内投与する


血液凝固第XIII因子低下に伴う縫合不全及び瘻孔
1日量12〜24mLを緩徐に静脈内投与する。
ただし、本剤は急性炎症、急性感染の消褪した後で、血清総タンパク、血清アルブミン等に異常が無く、縫合不全、瘻孔が存続し、血液凝固第XIII因子が70%以下に低下している患者に投与すること。なお、5日間投与しても症状に改善が認められない場合には、投与を中止すること。

●ケイセントラ 静注用人府トロンビン複合体製剤

・ビタミンK拮抗薬(ワルファリン等)療法時の出血傾向を抑制する静注用人プロトロンビ ン複合体製剤


禁忌:DIC


用法及び用量
通常、血液凝固第IX因子として、下記の投与量を単回静脈内投与する。

過量投与
過量投与により、心筋梗塞、DIC、静脈血栓症及び肺塞栓症等を発症する可能性がある。


●ハプトグロビン 静注2000単位「JB」

血液中の遊離ヘモグロビンは容易に腎臓の糸球体を通過する。
糸球体を通過したヘモグロビンは尿細管上皮細胞に取り込まれた後、
ヘムとグロビンに分解される。
このうちヘムは尿細管上皮細胞に対して毒性を示し、尿細管の機能障害を引き起こす。


ハプトグロビン(Hp)は主に肝で産生されるヘモグロビン結合蛋白。
ヘモグロビン(Hb)が血中に遊離されるとハプトグロビンは迅速に結合し,
正常な代謝経路である肝臓に運び処理する働きを担っています。
この機構により遊離型Hbの毒性を中和するとともに腎糸球体からのHb喪失を防止する


効能効果
熱傷・火傷,輸血,体外循環下開心術などの溶血反応に伴うヘモグロビン血症,ヘモグロビン尿症の治療


①ヘモグロビン血症
熱傷、異型輸血や大量輸血、体外循環下開心術などで高度の溶血が起こると、体内のハプトグロビンで対処できなくなり、ヘモグロビンが増加する。


②ヘモグロビン尿症
ヘモグロビン血症では、遊離ヘモグロビンは腎臓の糸球体を通過し尿中に排泄されます。 糸球体を通過した遊離ヘモグロビンは尿細管で再吸収されるのですが、再吸収能を超えるとヘモグロビン尿症となります。ヘモグロビン尿症における尿色調は、通常の血尿(鮮紅色)とは異なりコーラ色ですが、ハプトグロビン製剤投与により数分で無色に近い色調となります。


用法用量
通常,成人では1回4,000単位を緩徐に静脈内に点滴注射するか,
体外循環時に使用する場合は灌流液中に投与する.症状により適宜反復投与する.
年齢,体重により適宜増減する.


用法用量に関連する使用上の注意
急速な注入により,血圧降下を起こすことがあるので,注射速度をできるだけ緩徐にすること.