低ナトリウム血症の鑑別

●血清ナトリウム(Na) 基準値:135~145mEq/L 低ナトリウム血症の症状 130 (mEq/L)以上: 一般的には無症状 120〜130 (mEq/L) :軽度の虚脱感や疲労感が出現 110〜120 (mEq/L) :精神錯乱、頭痛、悪心、食思不振 110 (mEq/L)以下 :痙攣、昏睡 ※低ナトリウム血症では脳浮腫が生じ、脳ヘルニアに至る。 真の低Na血症:Na減少 or 血漿量増…

血液検査 Mg

●血清マグネシウム Mg 基準値:1.9~2.5mg/dL、0.74~1.07mmol/L マグネシウムの作用 ①酵素反応の活性化②カルシウムとの拮抗現象③細胞膜でのナトリウム、カリウムの輸送促進など 高値の原因 腎不全 低値の原因 アルコール多飲 高マグネシウム血症の症状 深部反射消失、呼吸麻痺、発汗、傾眠、徐脈、低血圧、QRS延長 低マグネシウム血症の症状 テタニー、運動失調、めまい、いらい…

血液検査 Ca

●血清カルシウム Ca 正常値:8.4~10.4mg/dl ちなみに血液ガスのCa2+は正常値の8分の1 正常値:1.15〜1.3mmol 生体内に存在するCaの98%が骨組織内に集まっており、残りの2%がアルブミンと結合したかたちで体液中に存在している。よってAlb濃度が低下するとCaも低下する。 カルシウムの代謝調整はパラソルモン(副甲状腺ホルモン)、カルシトニン、ビタミンDなどによりなされ…

血液検査 P

●血清リン(P) 無機リン(IP) 基準値 2.5~4.5mg/dL リンは80~90%が骨や歯に含まれ、カルシウムと共存している。 高エネルギーリン酸化合物、核酸、酸塩基平衡の干渉物として重要な役目を果たしている。 高値の原因 副甲状腺機能低下症、腎不全、多量の細胞崩壊(化学療法後)、ビタミンD中毒、低カルシウム血症 低値の原因 副甲状腺機能亢進症、ビタミンD欠乏症、尿細管性アシドーシス、アル…

血液検査 Cl

●血清クロール Cl 正常値:98~108mEa/L 重要な陰イオンで、細胞外液の約70%を占める。ナトリウムやカリウムと同様に、浸透圧の維持や酸塩基平衡の調節をつかさどっている。 Cl:Na濃度の比は1:1.4。この比がずれているようであれば酸塩基平衡異常が生じている。 高値 呼吸性アルカローシス 代謝性アシドーシス(下痢、尿細管性アシドーシス) →下痢でHCO3-が消費すると代償的に血清Cl…

血液検査 K

●血清カリウム(K) 基準値:3.5~5.0mEq/L 酸塩基平衡、浸透圧の維持をつかさどる。カリウムは心筋の活動に大切な働きをしている。 尿中へのカリウムの排泄はアルドステロンで調整されている。 細胞内に98%(150mEq/L)、細胞外に2%(4mEq/L) 摂取:40〜120mEq/L/日 生野菜や果物に含まれる 排泄:摂取と同量を排泄 95%腎排泄、5%腸管排泄 調整機構:インスリン、カ…

血液検査 心臓関連酵素

①トロポ二ン カットオフ値:0.100ng/ml rise and fallするのは改善したわけではなく、虚血を示唆する所見。 梗塞、壊死では大きく上がってゆっくり減少。 小さな虚血では小さく上がってすぐ減少。 ②BNP 脳性ナトリウム利尿ペプチド 基準値:18.4pg/mL未満 心臓に負荷がかかると放出されるホルモンで心保護作用がある。 400pg/ml以上:心原性心不全 100〜400pg/…

採血検査 血球検査

・WBC:3300〜8600 /μL ●感染症関連 ・RBC:4,350,000〜5,550,000 / μL ・Hb:13.7〜16.8 g/dl ●貧血の鑑別 ・Ht:40.7〜50.1 % ●貧血の鑑別(RPIの計算) ・MCV:83.6〜98.2 fL ●貧血の鑑別 ・MCH:27.5〜33.2 pg ・MCHC:31.7〜35.3 g/ dl ・PLT:158,000〜348,000 …

採血検査 血液凝固検査

・ATⅢ:80〜130 % ●抗凝固能 ・プラスミノーゲン:80〜130% ●線溶系 ・アンチプラスミン:80〜130% ●線溶阻害系 ・PT プロトロンビン時間:10〜12秒または80〜130% ●PT ・PT-INR:1.0 wf userは2.0〜3.0 ●PT-INR ・APTT 活性化部分トロンボプラスチン時間:25〜40 秒 ●APTT ・Fib:146〜380 mg/dl ●凝固因…

疫学で用いられる用語

感 度 : ある疾患がある人に対して、その検査を行って陽性になる確率  もちろん偽陽性(b)もある。 a/(a+c)で計算 感度が高い ということは①偽陰性(c)が少ない ② 疾患がある人を、疾患ありと診断できる(a)                     つまり偽陰性cが少ない=陰性であれば真陰性D=その病気を持っている確率は非常に低いということ。 除外診断に有用。 特異度 : ある疾患がな…